鳥人第18羽 ~キジ


寒さが緩み、そろそろ半袖一枚で出かけたくなる頃、

川沿いの農耕地などを歩くと必ずと言っていいほど、「ケンケーン!」という鋭い声が聞こえます。kiji014

 

 

 

 

 

 

 

これはキジ♂の求愛する声です。

春先の繁殖シーズンなら、オスが体をふくらませ羽をババババと激しく打ち鳴らす

『ほろ打ち』と呼ばれる求愛ディスプレイが見られるかもしれません。

オスの色合いをひとつひとつ見て行くと、

赤・紫・緑・茶・水色・クリーム色など実にカラフル!

首から腹にかけては、金属光沢色まで使った凝った色彩です。

それに引き換え、メスの方は地味な茶色ベースで、

草原などの営巣地では見事に風景に溶け込みます。

オスの派手な色合いは、天敵の目を自分に引き付け、

メスや卵を守るためという説もありますが、

オスは子育てには一切関わらないので、これは人が考えた理想の男性像なのでしょう。

鳥人としては地味な色合いのメスが大好きで、

初めてのシャッターチャンスでは嬉しくて手が震え

30枚ほど撮った写真が全てブレていました。

(手ブレ補正機能付きなのに、どんだけ震えたんでしょう?)

日本の国鳥であるキジ、今のシーズンはつがいで行動していて比較的見やすいです。

ゆっくり観察してみてはいかが?

(2010年6月号会報に掲載)


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