クモはおもしろい

9月の晴れ間をみつけ、横浜の四季の森公園に行って来ました。
池のカワセミを狙うカメラマンの列の後ろをそっとクモを探しつつ抜けて行きます。
まず見つけたのはキブシの葉の間に2mmほどの子グモ達が100匹ほどゴルフボールの大きさにかたまっている「まどい」でした。
枝でつつくと一斉に「クモの子を散らす」ように巣から落ちて行きます。
心配ご無用。しばらくすると尻から出した糸を伝って元の場所に戻って来ました。
クモは移動するときいつも「しおり糸」と呼ばれる糸を出して身の安全を確保しています。
しかし、クモが「まどい」をなぜつくるのかよくわかっていません。
次に見つけたのは木道の手すりの上に大きさ8mmほどのカラスハエトリグモ。
カメラを近づけると丸い目をこちらに向けます。
さらに近づけるとカメラのレンズに飛びかかってきました。
かれらは巣を作らず動き回って餌をさがす徘徊性のクモです。
さらにジョロウグモの巣で何度も繰り返している実験を行います。
巣に音叉を触れると、音叉の振動を虫の羽音と間違えてクモが飛びかかって来ました。
いろいろな種類のクモでやってみるとその反応がそれぞれ違いおもしろい。
森の中では糸の途中に吊られた松の葉を枝でそっとつつくとモゾモゾと動きだし手足が出てきました。
オナガグモが糸を伝ってやってくるクモを捕らえようと待っていたのです。
ここでは多くの種類のクモを見ることができます。
それはそれぞれの生活に適した森、水辺、草地などの多様な環境があるからでしょう。ナガコガネグモ

 

 

 

 

 

クモは環境の変化にとても敏感です。

環境の指標としてクモをみると、クモの種類や数の豊かさはその餌となる昆虫などの豊かさ、さらに豊かな餌を支える植物の豊かさ、つまりその場所の環境の豊かさをあらわしているといえます。

クモは人間の役にも立っています。
農作物などの害虫をクモが食べてくれるので農薬を減らすことにつながります。
また最近では遺伝子組み替えにより、「鉄よりも強い」と言われるクモの糸を作り出し、さまざまな利用が始まっています。
できれば避けたいクモかも知れませんが、その生態はなかなか面白いのです。

(松井 公治)


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