三ツ池公園の楓・紅葉(かえで・もみじ)

横浜市鶴見区の、神奈川県立三ツ池公園は、よく訪ねる散歩ルートです。
住宅街の中に、島のようにこんもりした森が、迎えてくれます。
面積は約20ヘクタールで、その名の通り三つの池があります。

三ッ池s
池は、その昔、灌漑用水池として浚渫整備され、 下の池畔の水神祠の石碑に天明七年(1787年)と刻されています。
昭和16年に都市計画緑地(防災大緑地)に指定され、 昭和32年には県立都市公園に指定されました。
スポーツ施設も整備され、池の周遊コースを中心に、 ジョギング、犬の散歩などでにぎわっています。
冬にはカモ類を中心に多くの渡り鳥が飛来し、 「かながわの探鳥地50選」にも選ばれています。
園内には百数十種の樹木が茂り、[百樹の森]とも言われます。
特に桜は35種千本を数え、「桜の名所100選」にも選ばれています。
日本人は古来より花鳥風月を愛でてきました。
その中でも春の桜は「花見」の桜吹雪の華やかさと共に、 散り際の潔さもふくめて、印象深いものです。
公園のガイドにもサクラの詳細な紹介が載っています。 対称的なのが、秋の「紅葉狩り」でしょうか。
赤黄に染まる風情に「人生の秋」を感じる年頃になり、 枯野を前にした渋味が待ち遠しいこの頃です。
奥山の紅葉の便りを聞くにつけ、三ツ池公園の紅葉が気になります。
サクラ・ケヤキ・コナラ・ホウノキ・カツラ等が落葉し、 樹林に隙間が出来てくると、三ツ池公園にも意外と多くの、 色づいたカエデの仲間がいることに気が付きます。
特に、公園の西側、上の池・中の池の畔から、 丘の散策路沿いで多く見かけます。
カエデは種類ごとにまとまって樹林を作っているところが多いようです。
日本には、30種近くのカエデ属がありますが、 三ツ池公園で見られる主なカエデは五種類ぐらいでしょうか。
イロハモミジ・オオモミジは典型的な七つの切れ込みが深く掌状に、 イタヤカエデはずんぐりむっくりな浅い五裂・七裂の切れ込みが有ります。
ハウチワカエデは、天狗の団扇ではありませんが、円形の九から十一裂が特徴的です。
トウカエデは、名前の通り大陸から渡来、三裂します。
葉の切れ込み数でおおよそ種類を見分けられます。
この頃、気のせいでしょうか、都会の紅葉が今一つ鮮やかさに欠けると感じることです。
葉先が茶色にちりちりになり、くすんだ色で終わってしまう事です。
今年はどうでしょうか、「紅葉」という歌を、しみじみ口ずさみながら、身近な公園で、鮮やかな紅葉狩りを楽しみたいものです。

(久野 正樹)


カテゴリー: 森のエッセイ   パーマリンク

コメントは受け付けていません。