神奈川の身近な自然を訪ねて~春の草花を求めて四十八瀬川の里山を歩く~


日 時:3月22日(水)10:00〜15:00 晴れ、3月25日(土)10:00〜15:00 晴れ
場 所:秦野市
参加者:一般90名(3月22日 51名、3月25日 39名)、スタッフ15名

渋沢駅から、四十八瀬川に向かい住宅街を歩いて行くと正面に真っ白な富士が、その先右手に丹沢の山々が目に入ってきます。ここ秦野盆地は、秦野断層と渋沢断層の活動により形成された盆地で、水無川、金目川などの扇状地からなり、とくに四十八瀬川の辺りや上地区には里山風景が残っています。のどかな四十八瀬川の土手道を春の気配を感じながら歩き、上地区に向かう馬場坂(ばんばざか)を上がっていきます。この地区の山の中腹の平地で、農家の馬の草競馬が行われていたことから馬場坂となったそうです。坂の途中には、ジロボウエンゴサク、カテンソウ、オドリコソウ、ヤマネコノメソウなど、春の花が咲き始めています。

上公民館からは、里山の風情が色濃く残る八沢地区を歩き、シュンランやヤマルリソウ、オキナグサなどにも出逢いました。歩いて行くと、煙突がある土壁づくりの古い建物をいくつか見かけました。秦野盆地は、江戸時代から葉タバコの生産が盛んで全国三大銘葉の一つであったものの徐々に衰退し、今では生産されていませんが、葉タバコの乾燥小屋だけが残っています。

また、上地区には石仏や道祖神が多くありますが、特に道祖神は、竹の柱に杉の葉葺きの屋根で風雨から守られています。江戸時代から伝わる小正月の道祖神祭りの時期に毎年作り替えるそうです。

天気に恵まれた中、春の花を楽しみ、里山の風情と地域の伝統を感じることができました。

丹沢の山々

四十八瀬川の土手を歩く

馬場坂で春の草花を観察

ジロボウエンゴサク、カテンソウ

上公民館先の尾根道を歩く

景色を見ながら昼食

シュンラン

ノジスミレ

葉タバコの乾燥小屋

道祖神