<アオノリュウゼツラン(キジカクシ科)>
今年は、30~50年に一度しか咲かないアオノリュウゼツランが開花したとの情報が、日本各地からありました。江の島の頂上にある庭園、「サムエル・コッキング苑」でもアオノリュウゼツランが開花したとの情報があったので、7月27日に行ってみました。
頂上にある展望タワー、「江の島シーキャンドル」の近くでアオノリュウゼツランが3株開花していました。2株はアオノリュウゼツランの群落に中にあり、高さ5mほどの花茎に花がびっしりと咲いていました。もう1株は群落から少し離れた場所にあり、株丈は人の背丈よりも低い1.5mほどでしたが、花茎の頂上部に花が咲いていました。30~50年一度しか咲かないはずなのに、芽生えてから数年以内と思われる子株にも花が咲いているということは、花の咲いている親株の開花情報が、この子株に伝達されたからなのでしょうか。どうやって伝達されたのだろうか。
調べてみると、「アオノリュウゼツランは子株をたくさんつけて無性的に増える」、とあるので、群落の中で開花していた株丈5mほどの親株から発芽した子株が開花したのでしょうか。でも、子株は花茎に付く、とあります。この子株は親株から少し離れた場所にあったので、花の咲いた親株の根茎で増えたのかなあ?不明です。誰か知っている方いませんか。
また、花にはハチが群れていたので、花粉媒介者の一つはハチなのでしょう。人の背丈より低い子株の花の基部を絞ってみたら、透明の液体が湧き出てきたので舐めたら甘かった。蜜でした。30~50年に一度しか咲かないアオノリュウゼツランの花を観ることができたうえに、蜜まで味わえた貴重な体験をしました。 (広川記)
7月27日 江の島 サムエル・コッキング苑にて広川一久さん撮影