神奈川の身近な自然を訪ねて ~陽だまりの里・境川遊水地公園で初冬の野鳥を楽しむ~


日 時:12 月12 日(火)10:00~15:00 晴れ、16 日(土)10:00~15:00 晴れ
参加者:一般 67 名(12 日 37 名、16 日 30 名)、スタッフ 12 名

両日とも天候に恵まれた中、小田急線湘南台駅から4班に分かれ、境川遊水地公園に向けて歩きだしました。途中、街路樹の落葉したハナミズキの枝に、小さいお椀型の鳥の巣を見つけました。参加者から「カワイイ~」「なんの鳥の巣かしら」の声が上がり、小さな巣とそのかたちから皆で考えると、スズメ、シジュウカラなどの声があがり、最後に正解のメジロが出ました。

その先で境川と今田遊水地に出ました。境川流域は、田畑が市街地化して「保水・遊水機能」が著しく低下し、大雨で氾濫するようになり治水対策として今田遊水地・下飯田遊水地・俣野遊水地が整備されました。この境川遊水地公園には、様々な生き物が生息できるビオトープが整備され、いろいろな野鳥などが観察できます。

今田遊水地では、オオバン、カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギなどそれぞれの体の特徴やえさの採り方を観察しました。カワセミは、冬の陽射しを浴びてその光の当たり方によって、水辺の宝石よろしくブルーやエメラルドグリーンに輝きを変化させ、参加者から「綺麗ねー。」の声が。また、カワセミがホバリングから急降下して水中に飛び込み、何度も失敗しながらも小魚をとらえる姿に歓声があがりました。

途中、「相模国準四国八十八ケ所」の札所の一つ東泉寺を訪ねます。山門前には、樹齢400年といわれる大イチョウ、境内にはモチノキ、クスノキ、カヤなどの大木があります。柿の木にシジュウカラ、メジロ、オナガなどが来て、照柿色(てりがきいろ)に熟した実を競うようにつつき、隣接した琴平神社のマユミには、たわわに実った実が割れて赤い種子が顔を出し、それを6~7羽のメジロがついばんでいました。

東泉寺は、以前は境川のほとりにありましたが水害で何度も流され、高台に移されたとのこと。階段をおりる途中で雪化粧をした富士山を眺めました。再び境川に戻り、鷺舞橋の上から、クイナ、タシギなど、下飯田遊水地では、カワラヒワ、キンクロハジロ、オカヨシガモ、マガモ、コガモなどを観察しました。

境川遊水地情報センターに到着し、昼食。センターを出て俣野遊水地へ。境川の河原ではイソシギ、ビンズイ、キセキレイ、ハクセキレイ、境川沿いの畑にキジ(メス)、モズなどが、また上空には、オオタカ、チョウゲンボウなどが見られました。両日とも、陽だまりと水辺ののどかな環境の中を散策し、多くの鳥を見ることができました。

メジロの巣

今田遊水地

カワセミ

アオサギ

東泉寺へ

東泉寺境内

クイナ

下飯田遊水地と鷺舞橋

ダイサギ

俣野遊水地と境川遊水地情報センター