神奈川の身近な自然を訪ねて ~春爛漫の里山を歩く―頭高山~渋沢丘陵~


日 時:2018年4月21日(土)10:00~15:00 晴れ (25日(水)は雨天のため中止)
参加者:一般 35名、スタッフ 8名

朝10時に小田急線渋沢駅集合。風も心地よく晴れ渡り、素晴らしい観察会日和となりました。4班に分かれて出発。

渋沢の町を登りながら抜けて里山の面影の残る室川沿いの畑道に出ます。様々な色の緑の山と、オドリコソウ、オオジシバリ、クサノオウなどを観察しながら、「ふるさと生き物の里」に向かいます。

ここは自然が残る谷戸田、遊水地を秦野市が「ふるさと生き物の里」に指定して整備した場所で、シュレーゲルアオガエルの鳴き声が迎えてくれました。ツルニチニチソウ、コメツブツメクサ、キュウリグサ、ヤブヘビイチゴ、ケキツネノボタ ン、ムラサキケマンなどが咲いていました。卵嚢を腹部に持ち運ぶコモリグモも見られました。ここにはホタルを始めとしてホトケドジョウ、シャジクモなど貴重な生き物がすんでいます。水路がホタルの産卵が可能なように壁面に工夫をしているホタル工法の様子などを見学した後、チューリップの寺として知られる曹洞宗のお寺泉蔵寺に向かいます。

泉蔵寺は1481年開かれ、徳川家光から寺領13石の朱印を受けていました。残念ながらチューリップは殆ど終わっていましたが、ボタンが見事でした。カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサの違いを確認することができました。

その後向かったのは、樹齢600年と推定される大杉が聳え、鬱蒼とした木立に囲まれた白山神社。千村の鎮守で、徳 川家康から社領1石5斗の朱印を受けていたそうです。ホウチャクソウ、ツルカノコソウ、サンショウの花を観察しました。

ここから傾斜が増した山道となり、ヤマルリソウ、ミツバウツギ、ムラサキケマンなどを楽しみながら頭高山に向かいます。途中いくつもの獣道が山道に降りてきています。

頭高山の登り口からは丹沢山系の眺めを参加者の方々に楽しんで頂きました。

最後の山道ではカキドオシの群落、ナツトウダイ、オニシバリ、ホタルカズラ、ギンラン、アマドコロ、タラノキなどを見ながら山頂に到着しました。山頂には秋葉神社があり、かつては秋葉山とも呼ばれていた山頂で昼食を取りました。

昼食後可愛らしい花を咲かせたフデリンドウを確認してから山を下り、渋沢丘陵の尾根道を辿りました 。

途中全国の食用桜花の7、8割を生産すると言われる千村の八重桜の林を通りました。まだ花が少し残っていました。

林道ではマルバウツギ、ナツグミ、ガマズミ、ハナイカダの花やサルトリイバラなどを観察しました。野鳥の繁殖期を迎えたため、ウグイス、シジュウカラ、ヤマガラ、キビタキなどの囀りもよく聞こえました。

「かりがね姫」の悲しい物語が残る雁音神社に立ち寄り、展望台では再び丹沢の山々が迎えてくれました。広々とした尾根道にはソラマメ畑が広がり、遠くには箱根の山々も臨めました。

最後の下り道ではシラユキゲシ、マルバアオダモ、ハンショウヅルの花も見られ、新緑と野草を堪能し、渋沢駅に戻りました。

渋沢駅前のヤエザクラ

室川沿いの畑道。オオジシバリ、オドリコソウ、クサノオウなどの野草が見られた

ふるさと生き物の里の蓮田

白山神社。推定樹齢600年の杉

白山神社でサンショウの雌花、雄花の違いを観察

ヤマネコノメソウ

頭高山入口で丹沢山系を眺める

ホタルカズラ

ギンラン

頭高山山頂で昼食後フデリンドウを観察

千村のヤエザクラの林で近辺で咲く花の説明

渋沢丘陵の尾根道からの展望


四季の森公園観察会 自然を訪ねて ~樹に咲く花~


日 時:2018年4月15日(日)13:00~14:30 曇、時々日差
参加者:一般 14名、公園 2名、JFIKスタッフ 11名

前日から荒天が予想され、開催を危ぶまれました。当日の朝は、雨風が激しかったがだんだん納まってきました。参加者はいないのでは思われましたが、熱心な方に集まっていただきました。

天気状況から、いつもの午前中の下見を省略して本番となりました。南風のため、だんだん蒸し暑くなりました。

13時集合して開催です。さすがに、参加者は少な目だったので、観察会は2班体制でやりました。風雨のため、倒木の恐れがあるということで一部のコースが閉鎖になっていました。

池、葦原の周りを歩いて、のんびりとした雰囲気の中で草木を観察しました。

北口広場に集合。リーダーは、今回がデビューとなりました。

大倉・大橋班は、カツラの花や実の話しからのスタートです。

ミツバウツギは、まだ蕾のようです。

日比野・鈴置班は、先行しハナイカダを眺めて進んで行きます。

クマガイソウが見ごろでした。

ニシキギ科のツリバナも小さな花を観察することができました。

葦原の周辺を進み、コナラやクヌギ、クワやヒメコウゾなどの花を確認しました。

コナラとクヌギの幹や花序を判別しました。

葦原の周りを、2班が前後して進みました。

ヒメグルミやシナサワグルミの花を観察しました。

ニリンソウが咲いていました。トリカブトとの誤食に話しが及びました。

キブシの雌雄異株などが話題になりました。

ウワミズザクラやヒトリシズカは、花が終わっていました。

出発点に戻り終了となりました。

この時期、エビネ、キンラン、クマガイソウ、ヤブデマリなどの花がきれいで楽しむことができました。


神奈川の身近な自然を訪ねて ~陽春の矢倉沢往還・大山道を歩く~


日時:2018年3月28日(水)および31日(土)10:00~14:30晴れ
場所:伊勢原市・秦野市
参加者数:一般96名〔3/28 55名、3/31 41名〕

両日とも好天に恵まれた中、小田急線鶴巻温泉駅に集合し、5班に分かれてスタートしました。

鶴巻温泉駅前の「つるまき千の湯」でオリエンテーション

里山の風情を色濃く残す菜の花畑で

矢倉沢往還道
ヒメウズ、タネツケバナ、ショカッサイ、ネコノメソウ、セントウソウ、シュンランなどの山野草の花々が咲き、またシキミ、キブシ、ウグイスカグラ、モミジイチゴやヤマブキなどの春を彩る木々の花が迎えてくれます

矢倉沢往還道の途中で「山笑う」風景を見て

矢倉沢往還道を離れて一本橋を下ります

勝興寺への道

曹洞宗勝興寺にて~境内には立派なモッコクやコウヤマキ、ヒイラギなどが見られます

善波太郎ゆかりの三嶋神社のシダレザクラの下で昼食

三嶋神社からの下り

陣屋にて

その後、鶴巻温泉の元湯・陣屋に寄り、宮崎駿監督ゆかりの「トトロの木(クスノキ)」などを見て、鶴巻温泉駅で解散となりました。

陽春の一日、春の可憐な山野草の花々や新緑を楽しんだ一日となりました。